手摺・架台・壁下地など小さな強度計算でお困りの方へ│有限会社アクト

その手摺はもつか?

ガラス手摺を計算する

今回は、よく見るガラス手摺です。
大きな施設の吹き抜け部分を取り巻いています。

概略図は下図です。※画像をクリックすると大きくなります。

下図が支柱の断面です。

使用しているのは、強化ガラスではありません。
支柱と足元の3方に35mmmの溝を作ってガラスを差込み、
シーリングで止めます。
ガラス溝は、厚さ5mmのステンレスフラットバーで作ります。
足元は、同じ5mmのステンレスフラットバーをコの字に組んでいます。

外力は、手摺頂部に水平力がかかると想定します。
今回は、外力を1500 N/m と想定します。その根拠は、
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◆日本建築学会・JASS13によれば、

 ◆グレード3:集合住宅、事務所ビルなどの標準的建築物の
   バルコニー・廊下手摺
    ↓
  980N/m

 
 ◆グレード5:公共性が高くかつ大地震時でも機能を損なわない
   廊下・バルコニー手摺
    ↓
  2950 N/m

 ◆グレード4:グレード3と5の中間の廊下・バルコニー手摺
    ↓
  1450 N/m

 と、まぁ、分かったような分からないような分類があります。
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今回は、諸々考慮してグレード4と判断し、1500 N/m としました。

この手摺は、ガラスの耐力を期待しません。(嵌っているだけですから)
手摺の計算をする場合、ガラスの重さは小さいので考慮していません。
足元のガラス受け材は、ガラス重量を受けるだけの機能なので、
水平力の耐力には関係しません。

以上から今回は、支柱が1500 N/m の水平力に耐えるかを計算します。
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◆支柱は、足元固定で@1200とします。

◆支柱高さは、1050mm ⇒ 30mm+1020mm(概略図参照)

◆支柱断面の断面性能は、断面図より

  I=45.84cm4  Z=9.29cm3

※今回のような複雑な形状の断面性能は、
 個別に計算するより他に手に入れる方法はありません。

 根気良く、間違えないように、手計算しても良いですが、面倒だし、
 間違える危険もありますので算出ソフトを使いました。

 上記の数字は、弊社のIZ Write で計算したものです。
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◆手摺先端にかかる水平荷重   1500 N/m とする
  P=1500 N/m × 1.2m = 1800 N

◆片持ち距離(手摺高さ) L=105cm

◆ヤング係数   E= 19300000 N/cm2

◆許容応力度   F=20600 N/cm2

◆集中荷重    曲げモーメンM = 1800 N×105cm=189000 Ncm
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◆曲げ応力に対する断面検討
 100327-03.jpg100327-04.jpg
 
 100327-05.jpg< 1.0

                          ∴OK
 
◆たわみの検討
 100327-06.jpg

 100327-07.jpg100327-08.jpg

たわみ量は、8mmほどなのでOKとします。

以上からこの断面形状で支柱はもつと考えられます。

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*その他、記載の社名および製品名は各社の商標または登録商標です。

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