手摺・架台・壁下地など小さな強度計算でお困りの方へ│有限会社アクト

その手摺はもつか?


ボルトの話し

ボルトには、3種の力を期待します。


1)摩擦
2)せん断
3)引き抜き


1)は、高力ボルトと言います。
ハイテンションボルトとも言いHTBと表します。
鉄骨構造部の継ぎ手などに使われます。


blt_htb.gif


所定の強度が保証される専用のレンチで締め付けます。
材料を締め付け、接合面の摩擦力で固定します。


2)は、普通ボルトと言います。
一般的なレンチを使い、手で締め付けます。
材料がずれると、ボルトにはせん断力がかかります。


blt_stnderd.gif


普通ボルトは、せん断力に耐えることで
材料を固定します。


3)は、アンカー部に使われます。
コンクリートとの摩擦で固定するもの。
薬剤で固定するものなどがあります。


高力ボルトは、構造部意外に使われることがないので
手摺などでは計算対象となることはありません。
そこで、ボルトの計算は以下の2つとなります。


■一般に扱うボルトは、せん断力を計算します。
■アンカーは、引き抜きを計算します。

お気づきですか?
普通ボルトは、完全固定にはならないのです。


外部手摺などで、
鉄骨のウェブから旗プレートを出して
ボルト2本で止めますよね。


あれは、こんな考えで計算します。
計算例 クリック


お手軽 構造計算ソフト

この手摺はもつのか?
このルーバーは大丈夫か?


7年ほど前からこんな声を頂き、構造計算をしています。
弊社は25年前から建築施工図を製作しています。


設計事務所に8年勤務して、計算の知識も経験もあったので
施工図のついでにやっていましたが、それが増えはじめました。


あまり増えるので面倒になり、ソフトを作りました。
自分で使うためです。


dtn_handrail.gif


prop-pitch.gif


構造計算には、cm・m・kg・t・Nなど様々な単位があり、
その上、2乗だの4乗だの平方根だの面倒な計算が
いっぱい出てきます。


例えば、
鉄のヤング係数は20,500,000N/cm2で、
同じく許容曲げ応力度は23,500N/cm2です。


桁数も半端なく多くて、ゼロの数を間違えようものなら
もたない手摺が、もってしまう結果を招く恐怖を抱えています。


私の経験を言えば、持ち込まれる図面のほとんどは
計算してみると、もたないのです。

今日は2011年4月ですが、まだ、つい先日も、


この計算が合っているのなら、
今までの手摺は全部もたないことになる。
と怒られました。
あなたもきっとご存知の有名企業の担当の方にです。


それなら、もたないのでしょう とお答えしました。
だって、もたないのだからしようがない。
私が、なぜ、そんなに自信を持って言えるのか?


それは、構造計算とは、重い物は手を離したら地面に落ちる
という自然の動きを、誰でもが予測出来る様に数字に
置き換えただけの道具だからです。


誰がやっても、1+1が2ならば、答えは同じです。
頭の良し悪しや経験の多い少ないで答えが変わったらオカシイでしょう?


そこを知れば、相手が自然の法則を変える力を持たない限り、
誰にでも絶対の自信を持って言えるのです。
でもね、困ったことがあるのです。


一度計算書に書き込んでしまった数字は何度見直しても
自分では間違いを見つけられないものなのです。
桁を間違えたり、単位が違っていたり、


3乗のはずが2乗だったり、
思い込むな!と言うけれど、それは無理というものです。
そこで、いつも使う数字や公式をソフトに組み込んで
間違いを減らそう
と考えました。


使ってみるとこのソフトには、他にも効用がありました。
構造計算の手順の最初は、使う材料を経験と勘で、想定します。
仮定断面というもので、仮に断面サイズを決めます。


仮定断面で計算してみて、OKとなれば良し。
ならなければ、サイズをアップしてOKになるまで繰り返します。
逆に、OKでも断面に余裕があれば


もう少しサイズを小さくしてみようかと、また計算を繰り返します。
この操作を経済設計と言います。
仮定断面で経済サイズを見極める人が達人となる訳です。


凡人には、直感で決める技はありませんから、普通は何度も何度も
ひたすら計算を繰り返します。
このソフトは、入力も簡単ですから何度でも手軽に計算が出来ます。


dtn_handrail.gif


prop-pitch.gif


電卓と違い、入力数は少ないし、入力画面も残ります。
このソフトで何度も計算をしていると、入力数値と計算結果に
関係性や傾向を感じることが出来ました。


このくらいの荷重なら、断面2次モーメントはこのくらい必要だとか、
この断面サイズなら、断面係数はこのくらいだとかいうことが
感覚で分かるようになったのです。


手軽に繰り返しが出来るのは、経験知を生むようです。

電卓を叩くことに神経を使わない、結果が直ぐに出ることから
入力数値と結果を直接結び付ける感覚が出来るのかも知れません。


そんな経験から、このソフトのような道具があれば、
構造計算が出来る人はズッと増えるだろうと想像出来ます。
計算スキルが必要だから、私にも計算依頼が増えているのでしょう。


ここに掲載したのは、お手軽 構造計算ソフトです。
構造計算をやってみたいとお考えの方、お使い下さい。
このまま使えます。無料です。


私が実務で使っているソフトの中から2つ紹介します。


ひとつは、手摺支柱の強度を計算します。
もうひとつは、支柱のピッチを計算します。


内部でどんな計算をしているのか、計算過程も分かります。
勿論実務で使えます。


使い方は簡単です。
画面の入力欄に数値を入力して【計算】を押すだけです。
入力欄の★マークはクリックすると簡単な解説窓が開きます。


計算過程も表示されますので参考にして下さい。


dtn_handrail.gif


prop-pitch.gif



流れは戻らない。

ある会合で隣に座った彼。
前に合ったのはいつだったか、思い出せないけれど
私より、ひとつ年下の保険屋さんだったはず。


私と同じなのだろう、義理で来た会合で、
つまらなそうにスマートフォンを触っている。
こちらも詰まらないので声をかけてみた、


『それ、面白い?』
うん、凄いよこれ。
3Dも見れるし、何よりエバーノートがいい。


エバーノートとは、ネットの向こうにハードディスク
を持つように何でも保存・整理出来るサービス。
予定・写真・メモ。


何でも整理出来てすこぶる便利だと言う。
半年くらい前から使っているけれどもう手放せないらしい。
私は、はじめて3Dを見せてもらって少し感動した。


違う日。
今度は、ひとつ年上の銀行員が私にこう聞いた。
スマートフォンってなにが良いの?


ネットも使えるし、
様々な情報が使えて面白いですよ。
私は、仕事のソフトを使えるので便利です。
と言うと、彼はこう言った。


それなら、今の携帯電話でも全部出来る。
変える必要はないという結論らしい。
今のままで困らないから止めておこうという。


この2人を見ていて、
もう流れは決まっていると分かる。
携帯電話を換えるくらいの判断なら


流れが決まるまで待っていても大丈夫だろうけれど、
それが商売に関係するすると、死活問題になる。


金物の強度計算の要求は、流れとなっています。
全国から問い合わせが来たり、
依頼が来るので体感的に感じています。


強度計算は、3年後には、スマートフォンを使って
誰もがその場で解決する時代になると密かに予感している。


『教えてくれる人がいません』と言われるので、
独学パックを作ってみました。


特典を追加しました。
4月末までの特別価格です。
詳しくはここをクリック!



一番簡単な強度計算ソフト(追加)

下のソフトをご覧下さい。

※画像をクリックするとソフトが開きます。
prop_pitch.gif


これは、手摺の支柱ピッチを算出するものです。
これを使えば、
手順に従って、入力するだけで、誰でもすぐに答えが手に入ります。
110314-01.gif


このソフトは、私が自分の為に作ったもので、どこででも計算できる様に、
スマートフォンで使えます。(通信料にご注意下さい。)
QR_Code.jpg


答えが ひと目で分かるように工夫してみました。
110314-02.gif


私はソフトや構造計算の専門家ではありません。
使っている数学が、簡単だから出来るのです。
このソフトは、たった2つの公式で出来ています。


でも、応用範囲は広く、ルーバー・床下地・天井下地など多くの計算に使われます。
強度計算が、難しいとお感じならば、それは、あなたのせいではありません。
難しく感じるのは、適切な情報がないからです。


さらに、興味のある方は、ここをクリック


間単に結論の出るソフト

私は、今の知識を得るのに随分勉強しました。
多分、お金も随分使ったでしょう。
かなり昔のことなので、忘れてしまいました。


今から同じ勉強をし直すのは、御免です。
だから、あなたの気持ちは分かります。
出来るだけ簡単にする方法はないか?


このソフトは、その為に作りました。


画像をクリックすると、ソフトが開きます。
fig_kozo01.gif


これは、特別な知識なしで手摺の材料メンバー・
高さ・荷重・支柱ピッチを決めることが出来ます。


110306_001.gif


■材料は、スチール・ステンレスなど選んで下さい。


■指定荷重は、この手摺が耐えなければならない重さです。
 多分決められています。
 決められていなければ、現場か設計者に問い合わせます。
 単位は、1mあたりのニュートン(N /m)です。


■支柱のピッチも普通は図面で決められているはずです。
 図面に無かったら、90cmくらいでどうですか?
 入力し下さい。


■上記の2つを入力すると、
 集中荷重は自動で計算します。


■手摺の高さも図面にあるでしょう。
 ベランダや吹抜けなら 110cm です。


■IとZは鋼材表から写します。


ここまで入力して【計算】ボタンを押します。
以下の2つが同時にクリアできれば終了です。


110306_002.gif


①曲げ応力度の算定がOKと赤く表記される。


②たわみの算定が1/100より小さくなる。
 ※小さいとは分母が100以上になること


上記がダメだったら、鋼材表を見直して
断面サイズの大きいものを選び、IとZを
入れ替えます。


または、支柱ピッチを小さくしてみます。


これを繰り返してOKとなれば出来上がりです。
サイズ寸法はこれで出ます。


さらに、その根拠が気になる方は、
ここをクリックして下さい。


一番簡単な計算上達法

手摺は支柱の根元に最大の力(ちから)がかります。
ですから、
手摺はもつか?と問われれば、支柱材がもつか?を計算します。
材の安全は、
たいてい曲げ か たわみ で決まりますから、その2つを計算します。


このソフトは、予め決めた材が何ニュートンまでもつかを計算します。
2つのソフトで、断面2次モーメントと断面係数を変えて何度か計算
すれば、この材料なら何ニュートンもつか が、
感覚で分かるようになります。


断面2次モーメントと断面係数は、
一般的な鋼材ならば鋼材表で探せます。
長さは、手摺なら高さです。


たわみ の 1/100 などの数字は、
材の長さに対する先端の揺れ巾です。


高さ1000mm の1/100 は10mm で、
手摺の先端が10mm 揺れる訳です。
一般的に、1/100 より小さい数字にしたいところです。
因みに、小さいとは分母が大きくなります。
さぁ 遊んでみて下さい。


下図をクリックするとそれぞれのソフトが使えます。
softm.gifsoftt.gif
   nkg.jpg      tnkg.jpg
スマートフォンなどで使えます。(通信料にご注意下さい。)


強度計算の手順

自動車学校。大通りに出る直前、一端停止。
左右確認をしながらハンドルを切って出ようとしたら
横に座った教官に怒鳴られた。


2つを同時にやるんじゃない。


後から分かったことだけれど、
それは、どんな分野にも同じで、
プロはたいてい1つを確実にやるらしい。


それが、同時に見えてしまうのが初心者で、
手際の鮮やかさで、勘違いさせられる。
今回は、プロの手順の話し


石張りの壁面にブラケット手摺が付いている。
16φのステンレス鋼の支柱が壁から60mm飛び出して、
垂直に240mm曲げあがる。


そんな断面図が送られて来た。
通常は、80mmの曲げ上がりが、
なぜか、今回は大きくしたい。


これ、もちますか?という質問。
結果を言えば、もちません。
そう伝えると、当然不満な様子。


気持ちは分かる。
様々に数字を変えて検討すればもつ方法が
あるだろうと誰でも考えるでしょう。


確かにそうです。
材料サイズを大きくすれば手摺は壊れない。
でも、どう見ても壁がもたない。


その手摺は、厚さ20mmの石にフックボルトで
止めるのが標準仕様。
80mmが240mmになれば、


アンカー部のモーメントは単純に3倍になる。
手摺は丈夫だけれど元から抜け落ちるのではないか。
石でなく奥の躯体に直接止める施工は可能ですか?


それが、私の結論でした。
手摺がもつとは、様々な要因があって、
製品が丈夫なら安心と結論出来ないのが、


建築物の面倒なところです。
この例は、2つの要因を順に考えている訳で、
”もつ”理由をひとつひとつ広げていくのがツボです。


この手順が分かれば、
強度計算は極端に分かり易くなります。


■強度計算のサポートサービスを再開します。
 詳しくは ⇒ ここをクリック


■あさって出来ます。
 強度計算のご依頼は ⇒ ここをクリック


■年末5日だけ公開したら、
 評判が良かったのでみなさんに公開します。
 人の重さはどう計算する? ⇒ ここをクリック


意味を知る意味

ライブ講座で、天井の下地材の話をしていた。
L-30×30×3と[-38×12×1.2どっちが良いか?
強さは、だいたい同じなんですよ。と言うと、


参加者の方が即座にこう答えた。
『へーっそうですか、38が効いてるんですかね。』
この方、分かってますね。ならば、話が早い。


実務の打ち合わせでも、こんな一言が
100の説明よりも あなたを専門家として印象づけます。

『おっ 分かってますね。』と相手を納得させ、
これは侮れないと、話しはたいてい有利に進みます。


重さ(断面積)はアングルの方が大きいが、
曲げやたわみの強さはほぼ同じになる。
それは、断面の形に秘密がある。


左手の人指し指と親指を伸ばしてアングルを作ると、
断面2次モーメントの大きさに効くのは横に伸びた親指部分の塊になる。
それは、図芯から15mmほどしか離れていない。


対して、[-38×12×1.2は、断面を縦長(強軸)に配置すると、
断面2次モーメントの大きさに効くのは上下両端のツメの部分になる。
そのツメは図芯からそれぞれ 19mmはなれている。


だから『38が効いている。』と言える。
少し詳しい解説は ⇒ ここをポチッと!


それぞれの断面2次モーメントは下図になる。
L30303.gif


381212.gif

注意するのは、IxとZx


断面2次モーメント(I)はたわみ強さに影響し、
断面係数(Z)は曲げ強さを決める。
数字を追うより、意味を知る。
これが、信頼を得る早道です。


数字のひとり歩き

非構造部材の耐震設計施工指針・同解説
 および耐震設計施工要領
 によれば、


 天井下地の強度指針には大きく3つのポイントがあります。


 1)インサート・吊りボルトは@900以内とすること。
 2)吊りボルトを斜材でつなぎ、補強とすること。
 3)ふところが1500を超える場合には、吊りボルトを
   水平材で拘束すること。


 ある現場の本当の話。


 『非構造部材の耐震設計施工指針・同解説』を元にした
 仕様書が書かれ、その通りの天井補強をしたら、
 ゾウが乗っても大丈夫の天井になりました。


 これを全部やったら、天井だけで億単位の予算になる。
 それって、オカシクない?


 よくよく仕様書を吟味したところ、
 安全率が3倍になっていました。それはなぜ?
 どうも、仕様書が書かれた時に、数字ばかりに気を取られ


 床と変わらぬ強度の床が必要なのか?
 という、シンプルな問いがされなかったようです。
 予算数億の現実に直面し、軌道修正です。


 でも、これ笑えない話です。
 数字だけを追い掛け回すと、なぜ?と問えなくなります。


 例えば、
 ① なぜ、吊りボルト@900なのか?
 ② なぜ、ふところ1500以上は水平補強が必要なのか?
 ③ 斜材はどの程度の量必要なのか?

 
 建築の指針や基準は実験値から引かれたものがほとんどです。
 だから、地震被害の度に基準は変わります。

 
 これは指針だからと、絶対視せず、
 こんな疑問をもつことが実態に沿った強度計算のキモです。
 さて、


 上記3つの疑問のひとつに答えれば、
 ①は、今までこの寸法で問題なかったから。
 です。


 実際に計算すれば、これより大きな寸法でも持つ場合がほとんどです。
 ③はもっと面白いのですが今日の紙面はここまで。
 興味のある方は、ライブ講座をお聞き下さい。 ⇒ クリック!


 さらに、手摺の強度に興味のある方は ⇒ クリック!


非構造部材の計算で覚えておきたいルール

■非構造部材の計算で
 最初に覚えておきたいルールをご紹介します。
 1kg(キログラム) ⇒ 約10N(ニュートン)


 私の経験ではこれが最も重要です。
 なぜか?
 それをこれからお話します。


■確認しましょう。
 1000Nは、何Kg ですか?
 はい、100Kgです。


 2000Nは?
 はい、200Kgです。


 では、あなたの体重は何Nですか?
 50Kgですか?それならば500Nですね。


 ここまでOKですか?


■では、質問です。
 手摺は、どのくらいの力に耐えれば良いでしょうか?


 日本建築学会・JASS13によれば、
 集合住宅、事務所ビルなどの標準的建築物の
 バルコニー・廊下の部位に対する水平荷重を


 980N/m としています。


 これは、手摺の長さ(高さではありません。)
 1m当たり980Nという意味です。
 さてここで、980Nとは何Kgですか?


 そうそう、1kg ⇒ 約10N ですから
 98kg。これを切りよく100kgとしましょう。


■これを、もう少しリアルに思い浮かべてみましょう。
 ここに床からの高さが120cmの手摺があります。
 支柱は直径5cm鉄のパイプ。1mピッチです。


 支柱の頭を直径6cmの鉄のパイプがつないでいます。
 この手摺の長さは10mです。
 直径6cmの鉄のパイプが10mです。


 支柱は1mごとですから全部で11本です。
 ちょっと長い鉄棒みたいなものです。


■この鉄棒を床ではなく、壁から突き出す形で取り付けます。
 取り付け位置は、地上15m。
 壁から120cm離れた空中に直径6cmの鉄パイプがあります。


 壁から直径5cm鉄パイプが1mごとに突き出して支えています。
 さて、体重50kgのあなたです。
 あなたとあなたの分身が空中の鉄パイプに50㎝間隔で乗ります。


 ほとんど肩が触れるほどの間隔です。
 10mだと21人です。


 あなたなら、その部材に乗りたいか?
 非構造部材の計算とは、自分ごとの皮膚感覚が肝要です。


■980N/mとは、そういう数字です。
 100回の机上数値パズルは、1回のリアルに及びません。


■あなたなら、その部材に乗りたいか?
 と思えば、次に疑問が浮かびます。
 水平力が980N/mって、どこから出てきた数字なの?


■ここに、

 非構造部材の耐震設計施工指針・同解説
 および耐震設計施工要領(日本建築学会)
 という本があります。
book.jpg


■今のところ、非構造部材の計算と施工の指針と言えるものは
 この本かなと思われます。
 ある公共建築でも仕様書で『準ずる』と指定されていました。


■ところが、非構造部材の計算などは、他にも複数の指針があり、
 まだまだ、創成期の感があります。


■そこで、今回

 『非構造部材の耐震設計施工指針・同解説
 および耐震設計施工要領(日本建築学会)』をこう読むという
 と題して、皮膚感覚で分かる読み方を、

 実際の事例紹介を交えてお伝えする ライブ講座シリーズを企画しました。

 参加無料です。


■第1回は、天井下地です。
 天井下地の施工と計算指針はどうなっているのか?
 なにがポイントとされているのか?


 実務から得られた情報をお伝えします。


■『非構造部材の耐震設計施工指針・同解説
  および耐震設計施工要領(日本建築学会)』をこう読む。ライブ講座

詳しくは ⇒ クリック!!


視点を換える

以下は、弊社の強度計算ソフトの画面です。
このソフトのキモは、視点を換えるところにあります。
視点を換えると、見えないものが見えます。
100907-000.gif


例えば、
片持ち梁の先端に1000Nの荷重がかかるとしましょう。
※これは、手摺の先端に1000Nの水平力と同じです。
100907-001.gif
荷重(P)    1000N
手摺の長さ(L) 120 cm
たわみ 100907-003.gif
   

上記の条件に叶う断面性能を算出します。
100907-002.gif  


断面2次モーメントはたわみの条件となりますので、
100907-003.gifのそれぞれに必要な I が
算出されます。

たわみを100907-004.gifとすれば
I=23.42100907-005.gif
Z=5.11 100907-006.gif


上記の両方を満足する鋼材を選びます。
※このソフトの基本的な使い方はここをクリック
  ↓                 
ポチッ


普通の計算手順では、
部材を仮定して計算し、NGとなれば
部材を換えて計算し直します。


このソフトは、視点を変えて逆算することで
計算のし直しをすることなく必要断面を直接算出します。


■こんなメールを頂きました。
100907-007.gif
師を見るのでなく、師の見ているものを見る という言葉があります。
視点が変わらねば、成長は不可能だという意味でしょうか。


メールを頂いた会員さんは、
自らの力で、視点を換えて嫌な場所から抜け出られたのでしょう。


常識を疑う方法

常識に囚われず、直感の精度を上げる。
計算ソフトは、そのために使います。
下図は、弊社の応力算定ソフトです。


100906-001.gif【図1】
【図1】の選択に対応して、画面の右側の図が変わります。


■片持ち梁 先端集中荷重
100906-002.gif【図2】


■片持ち梁 等分布荷重
100906-003.gif【図3】


■単純梁 中央集中荷重
100906-004.gif【図4】


単純梁 等分布荷重
100906-005.gif【図5】


■集中荷重の場合には、下記の欄を入力します。


100906-006.gif【図6】
P 先端の荷重
I 部材の断面2次モーメント
Z 断面係数
L 手摺などの長さ


■等分布荷重の場合には下記を入力します。
100906-007.gif【図7】
荷重  圧力など
最大幅 支柱などのピッチ
W   自動計算します
I 部材の断面2次モーメント
Z 断面係数
L 手摺などの長さ


■材質はメニューから選ぶと
 ヤング係数と許容曲げ応力度を自動で表示します。
100906-008.gif【図8】


■【図7】と【図8】の入力値で計算すると
 【図9】の結果となります。


100906-009.gif【図9】


曲げ応力度の算定がNGとなっています。
そこで、
IとZを換えてもう一度【計算】ボタンを押して、
計算し直します。


仮定をして、計算結果を確かめる。
計算の実力は、この繰り返しの数で上昇します。
繰り返しが多ければ多いほど、


常識や思い込みが修正されて
直感の精度が上がります。


■例えば、
 最近は常識が通用しないと言う。
 そこで、ちょっとした思考実験を提案したい。


 このところ、就職難で公務員の応募が増えているそうです。
 公務員は安定しているから良いらしい。
 上の文の”安定”を定義してみましょう。


 安定=あなたが入社して
     運良く35年間リストラに会うことなく定年を迎え
     その間ポストと年収が上がり続けること。


 さて、あなたの常識は如何でしたか?


足元の穴を計算する。

昔、大阪・東京・沖縄でモノレール駅を
全部で10駅ほど施工図を描いた。
そこで面白かったのが、穴でした。


モノレールのレールは列車が動くと揺れる。
同じように駅舎や外壁が揺れると雨漏りや劣化が心配になる。
そこで、外壁の下地はすべて亜鉛メッキでボルトは
長穴のルーズホールで留めた。


穴が大きければ、揺れたらずれて、EXP.Jになる。
ルーズホールだけではまだ心配は尽きないので、
ネコと下地の間に摩擦回避の特殊シートまで挟んだ。


一般的に、ルーズホールは施工時に部材が想定よりズレていても
何とかボルトで留められることを期待して穴を大きくしておく
手段です。


そこに使うボルトは高力ボルトでなく、普通ボルトです。
普通ボルトは、せん断力で強度を計算します。
挟んだ鉄板が左右にズレた時に、折れたり、飛んだりしないで
頑張ることを期待されるのです。
鉄板がズレるのは良いよ。分かってるよ。仕方ないよ。という訳です。


だから、普通ボルトは計算上ピンとみなします。


さて、ここまで読んで「あれれっ???」と感ずいた人ありますか?
責任感のある硬い方は、背筋が凍るかも知れない。
亜鉛メッキ手摺の足元。
ルーズホールでボルト留めした記憶、ありませんか?


それは計算上ピンです。
でもそれでは、手摺の足元がピンでは倒れる前提となってしまう。
この場合は、意地でも剛。念力を使ってでも剛とみなすしかない。


さて、これを計算するとすすれば、
ボルトのせん断力耐力が横力を超える様に
ボルト数を調整することになります。


※ここで、注意して下さい。
 ボルトにかかる力は、手摺先端にかかる横力よりもかなり大きくなります。
 略図を描けば分かります。
 興味のある方は、描いてみてください。
 また、寸法を想定して、計算にもチャレンジしてみて下さい。


剛とピンは断面で決まる

10083001.gif
上図のAとBは同じ断面積だけれど、Aの方が曲げに強い。
理由は、前回の記事で参照して下さい
断面Aでは鋼材にならないので中央でつなげてみると
見慣れたH型鋼の断面が見えてきます。

10083002.gif
上下の塊がフランジ、中央のつなぎがウェブとなります。
H鋼は、フランジ部分が曲げを負担すると言われます。
その理由はこれでよく分かります。

また、この断面を横にすると、明らかに
断面2次モーメントと断面係数は小さくなります。
10083004.gif
強軸と弱軸の意味もそこにあります。


H鋼の継ぎ手や仕口は、
フランジとウェブが接合されていれば剛接合となり、
フランジが接合されていなければ、ピン接合となります。


曲げが伝われば、剛接合。
そうでなければ、ピン接合と見る訳です。
これを、応力図と重ね合わせると面白い。
10083003.gif
応力図から言えば、
端部が剛だと端部にモーメントが発生します。
端部がピンだと端部にはモーメントが発生しません。


このことから、現場での剛接合が大変に面倒だと分かる。
全断面を接合しないと鋼材表の断面性能は出ないからです。
アングルを剛接合と見ないのはここからも分かります。


アングル架台などを作る時には、ご用心。
こりゃ、計算出来ないなぁ。
普通ボルト(現場でクルクル止める普通のボルト)の
摩擦だけで建ってるね。
というものは意外と多くあります。
※普通ボルトは摩擦の強度を期待してはいけないボルトです。


ボルト2本で止めたから、動かない。
などという期待には意味がありません。
ボルトの本数に関係なく、断面の接合具合が重要なのですから。


そんな架台、作らないで下さい。


また、両端剛の梁より単純梁の方が中央のモーメントが大きくなる。
たわみ易いので、その分
断面2次モーメントの大きな部材を選ぶこととなります。


単純梁で計算した方が、曲げに対して安全側の部材を選ぶわけです。
端部をピンと仮定するのは、計算上の安全を見ているとも言えます。
※これは、梁の話。
  軸力が発生する支柱などは、もう少し注意が必要です。


能力は瞬間を待つ人に微笑みます。

■断面2次モーメントとは?


 下図は、材が曲げられる様子です。
 001.gif
 軸芯から材の端までをyとします。
 A部を拡大すると下図です。
 002.gif

 材の断面では、軸を境に断面を押す力と引く力が生じます。
 断面を細かくして微小な面積を想定すると、
 (微小面積にかかる力) × Δy=軸にかかるモーメント
 となります。
 このモーメントの総和を 断面2次モーメントと言います。

 
■ここまでが分かると、面白い能力が身に付きます。

 
003.gif
 断面Aと断面Bは共に①×2の面積です。
 同じ面積ですが、
 断面Aの方が断面2次モーメンが大きいことが分かります。


■そこで、下の式を思い出してください。
 δ=004.gif
 これは、下図のたわみ式です。
  005.gif  分母に断面2次モーメント(I)があります。
 このことから、たわみ強さは材の断面形状が影響すると
 明らかになります。
 同じ断面積なら、
 上と下に塊があった方が有利だとすぐに答えが出ます。


■また、断面係数(Z)は、
 断面2次モーメントを軸線から図端までの距離( y )で割った値です。
 さて、そこで、
 006.gif
 上の式は 曲げ応力度を表します。
 ここでも、材の断面が曲げに対する強さに影響することが
 明らかとなります。


 これらがイメージできると、(イメージが大事)
 断面を見ただけで強いか弱いかを直感する能力が備わります。


 言葉の意味を知るとは、
 秒殺で問題を解決する能力のことです。


■断面をいろいろ計算していて
 断面2次モーメントの意味が分かりました。
 興奮ぎみの電話口の彼は、昨日から支柱の補強方法を
 弊社のIZ Writeを使って検討していました。

 上にフラットバーを入れたり、左右に添えてみたり
 小さな隙間に支柱を納めなければなりません。


 計算してみたら断面性能が全然足らないことを発見。
 それから一晩パズルをやっていました。


 私の経験では、人の能力は、ダムに水か溜まるように
 知らないところで臨海を迎え、ある瞬間当然に、
 ドーンと決壊します。

 
 これは、私の接した人全員が言います。


 コンピュータが書き出す数値はただの数字ですが、
 繰り返し繰り返しやっていると、
 えっ分かった。と言葉の意味がイメージとなる瞬間を迎えます。


 彼もきっとそんな瞬間を経験したのです。


同時に2つを考えてはいけない。

セミナーなどでよく聞かれること。

用意してこられた図面を見せられ、
『この手摺、横から力がかかったら、
 足元は大丈夫ですか?
 アンカーボルトはどうなります?』と
言葉が滝のように降り注ぎます。


同時に2つの答えを求める行為は、
聖徳太子でも天才でもなく、
庶民無才能の私には、挑む資格がないのです。
ごめんなさい。


強度計算は、神から与えられた才能などなくても
あせらず順番に片付ける人に微笑むのです。


アンカーボルトの心配の前に、
①応力図を描きましょう。
 応力図を描くには、支柱のピッチと長さを確かめましょう。
 最初は、辛抱して、そこまでで満足してください。


 で、応力図を描きます。
 すると最大モーメントの位置と大きさが分かります。

 そこで、最初にするのは?
 支柱がもつか?を確認して下さい。
②断面性能のZから曲げ強さが確認できます。
③Iからはたわみが計算できます。


支柱は大丈夫でしたか?


それでは、足元はどうでしょう?
④最大モーメントに耐えるには、
 ボルトの引き抜きを考えましょう。
⑤支柱の位置とボルトの偏芯によるモーメントで
 ベースプレートが曲がらないか?
 溶接は大丈夫か?


などと順に考える項目が増えます。
そもそも支柱が持たなければ、
足元がいくら丈夫でも意味がないのですから。


■天井裏にキャッツウォークがあります。
 そのキャッツウォークから吊りボルトを下げて
 天井を張りたい。


 天井には外気が当たり、吹き上げの風圧がかかる。
 このキャッツウォーク。
 何を計算したら良い?


 こんなお悩みを頂きました。
 キャッツウォークの吊り材は風圧で座屈しないか?
 キャッツウォークには荷重がかかって、
 吹き上げもある。
 え~っ どうなるの?


 という悩みです。
 心配は分かりますが、上からの荷重と、
 吹き上げは別に考えましょう。
 そもそも、人の通れるキャッツウォークを
 作ることが先決では?


 強度計算は、はまると面白いですよ。
 ロールプレイングゲームだな。


覚えることは意外と少ないのです。

■言葉

①モーメント
②せん断
④ピン(回転端)
⑤ローラー(移動端)
⑥フィックス(固定端)
⑦反力
⑧片持ち梁
⑨単純梁
⑩集中荷重
⑪等分布荷重
⑫断面2次モーメント
⑬断面係数
⑭断面2次半径
⑮細長比
⑯許容曲げ応力度
⑰許容せん断応力度
⑱許容座屈応力度
⑱ヤング係数
⑲風圧力
⑳たわみ
このくらいの言葉の説明が出来れば中級です。
※説明するのは意外と難しい。


■計算
①応力図(片持ち梁 先端集中荷重 等分布荷重)
②応力図(単純梁  中央集中荷重 等分布荷重)
③たわみ(片持ち梁 先端集中荷重 等分布荷重)
④たわみ(単純梁  中央集中荷重 等分布荷重)
⑤座屈
このくらい分かれば中級です。


■この先は何度も繰り返し同じ様な計算をすれば、
 部材を見るだけで、
 計算しなくても持つか持たないか判定できます。
 弊社の強度計算ソフトはその繰り返しトレーニング
 に使うと効果があります。


■上級者は、グレーゾーンの判断が出来る人。
 手摺は強度の基準がありません。
 建築基準法には定めがなく、
 JISやベターライフなどの基準を見比べて
 その場面により適合する基準を採用します。


 ビスやアンカーボルトはもっと複雑です。
 メーカの製品基準・施工精度・設置場所など
 基準と指針が入り乱れます。


 タラップの荷重はどのくらい?
 工場のキャッツウォークの荷重はどのくらい?
 計算は難しいという錯覚から逃れれば
 どれもすぐに使えるようになります。


■このブログの事例で、手摺計算は全部分かります。
 興味のある方は、研究してください。


強度計算の目的を知る。

強度計算の目的は、安全の判定です。
判定は、2つの数値の比較で行います。
その種類は、曲げ・せん断・たわみの3つです。
① 曲げ M Z.gif: < 許容曲げ応力度
      M      :モーメント
      Z      :断面係数
      許容曲げ応力度:曲げに対するこれ以上は壊れるという
      単位面積あたりの値

② せん断Q A.gif: < 許容せん断応力度
      Q      :せん断力
      A      :材の断面積
      許容曲げ応力度:せん断に対するこれ以上は壊れるという
      単位面積あたり値

③ たわみ: δ L.gif < 100.gif 200.gif 300.gif など。
      δ:たわみ量
      L:材の長さ

このサイトで行う強度計算は、上記の3つを判定します。
計算は、言葉とそのルールを理解することから始まります。


①と②は、材の許容値より計算値が小さければ安全と判断します。
③は一般に100.gifを上回る数値は危険とみなしますが、
材の長さや使われる部位などの状況により 200.gif300.gifなどより
小さな値を採用します。

*AutoCADは米国Autodesk社の米国および他の国における商標または登録商標です。

*Windowsは米国Microsoft社の米国および他の国における商標または登録商標です。

*その他、記載の社名および製品名は各社の商標または登録商標です。

建築金物の施工図・小さな強度計算

有限会社アクト

岐阜県各務原市前渡西町6丁目47番地